あなたは、自分の商品・サービスのお客様のことをどれだけ知っているでしょうか。
メインターゲットは男性なのか女性なのか、どのくらいの年代の方が多いのか、どのあたりに住んでいる人が多いのかなどは、得られたデータを分析して把握されているのではないかと思います。
しかし、根本的なお客様の心理のことはどれくらい把握されているでしょう。どんな時に購買意欲が増すのか、どういう言葉に心がなびきやすいのか。こういった顧客心理を把握していないと、せっかくLPへ流入してきてくれたお客様を取りこぼしてしまっている可能性があります。
ターゲットとなる顧客の心理を理解した上でLPを制作すると売上や反応率はグンっと上がります。そこでこの記事では、LPで売上を上げるために必ず知っておくべき顧客心理を7つ紹介していきます。
売上や反応率に直接関わってくるような内容なので、ぜひ参考にしてほしいです。
この記事を読むと・・・
- それぞれの色が人に与える印象を知ることができる。
- 自分の思い通りにお客様への印象付けができるようになる。
- お客様に誤った印象を持たれないようになる。
では、早速本編へ参りましょう。
目次
1. 認知的不協和
まずは、認知的不協和という心理です。
「自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた場合、これを解消するために自身の態度や行動、考え方を変える」という定義です。言葉だけで聞くととても分かりづらいので、例を挙げて説明していきます。
例えばあなたが、「残業ばっかりで今の会社を辞めたい」と思っているけれども、実際には「毎日のように残業をしてしまっている」という状況を想像してみてください。
これは自分の考えと自分の行動が一致していません。このような場合には、一般的には自分の考えに一致するように行動を変えようとします。
「残業ばかりするのは嫌」だから「転職する」となるかもしれません。しかし、「会社を辞めるということを言い出しにくい」「家庭を持っているため今すぐには辞められない」などの理由で、なかなか自分の行動が変えられない場合もあります。
その場合には、行動を変えることで自分の考えと一致させることが出来なくなります。そのような状況に陥ると、人は自分の考えを変え、自分の行動に合わせることで一致していない不愉快さを低減しようとします。
「毎日のように残業をてしまっている」という自分の行動に合わせるために、「残業ばっかりで今の会社を辞めたい」という考え方から、「上司や同僚は良い人たちだから残業が多くても続けたい」とか「家族を守るためなら残業もしょうがない」という考え方へ変えることによって、自分の考えと行動の不一致をなくして安定するようにします。
これが、認知的不協和です。
LPの場合を考えてみましょう。基本的にお客様は、「売り込まれるのは嫌だ」という考えを持っています。
その考えに+αの新しい認知を加えてあげることで、「売り込まれるのは嫌だ」という考え方から「ページを読み進めてみようかな」「申し込んでみようかな」という考え方へ変えていくことができます。
2. 返報性の法則
相手から受けた好意や敵意などのアクションに対して、「お返しをしたい」と感じる原理のことをいいます。
例えば、市場やスーパーで試食をさせてもらえたら買ってあげたくなるような現象です。また、よくお土産を買ってきてくれる人に自分もお土産を渡す、SNSで「いいね」をくれる人に「いいね」を返したくなるようなことも返報性の法則によるものです。
LPでは、オファーに使う特典がこれに当たります。「〇〇無料プレゼント!」などです。「こんなにサービスしてくれるなら、試してみようかな」と思ってもらうことができます。
3. 希少性の原理
希少性の原理とは、名前の通り希少性の高いもの(なかなか手に入らないもの)に人は価値を感じる原理のことを言います。
お店の閉店セールやタイムセールでモノを買うために人が集まるのは、この心理原理によるものです。
LPでは、オファーでこの心理原理を利用します。「◯日までにお申し込みいただいた方だけ!」「先着〇〇名様限定!」など、オファーに希少性を持たせることでお客様の購買意欲を促進することができます。
4. 自尊心仮説
自尊心が低い人は、自信満々の人から話された場合にどんな話だろうと説得されやすいという仮説です。
逆に、相手があなたよりも自尊心が高い人である場合、彼らは常に自立的に行動するので、あなたがいくら説得しようとしても思い通りにいくケースは少ないです。
幸いWEBにおいては、読み手が既に何らかの問題を抱えているケースが多い。あなたが自信を持って、そうした問題を強く刺激するような説得方法を試みると、あなたの思い通りに行動を起こしやすくなります。
そのため、一番重要なことは「手がける商品やサービスの説明を絶対的な自身を持って行う」ということです。LPでは常に自信を持って説得しにかかるような文章を心がけましょう。
5. 心理的財布
消費者は、購入対象となるモノによって異なった価値尺度の財布を心の中に持っています。価値尺度が異なっているため、消費者が商品やサービスを購入した時に感じる「満足感」や,出費に対する「痛み」は,かならずしも支払った金額に比例するとは限りません。
例えば、
「恋人とのデートで高級レストランに行き3万円を支払ったときには十分な満足感が感じられ,出費の痛みを感じないのに対し、同性の友人との食事に同額を出費したときには惜しいと感じる」
「デパートに買い物に行き、気に入った洋服に対して2万円支払ったが、帰りのタクシー代3000円は惜しんで電車に乗って帰る」
こういったことが起こり得ます。
十分な満足感を感じる出費は「投資」だと感じるのに対し、痛みを感じる出費は「浪費」だと感じます。人は、十分な満足感を感じる「投資」に関してはいくらでもお金を出すのです。
LPで大切なことは、消費者に対して「この商品・サービスを購入することは投資だ」と思わせることです。そのように理解してもらえれば、商品単価がいくら高かろうと消費者は購入してくれます。
コンバージョンが上がらない、売上が上がらないという状況へ陥った時は、この意識付けができているかどうかを確認しましょう。消費者があなたの商品を購入してくれないのは決して価格が高いからではなく、その価格程の価値を感じることができていないからです。
6. スリーパー効果
信頼できない情報源から得た情報でも、時間が経つことで情報源への不信感を忘れ、情報への信頼性が高まっていく効果のことです。
たとえば、Aさんから「渋谷にある〇〇っていうお店、安くて美味しいらしいよ」と聞いたとします。Aさんは、いつもいい加減なことばかり言っているので、あなたはAさんを信頼していません。このときも、Aの話を真に受けませんでした。
しかし時間が経つと、あなたの記憶には「渋谷にある〇〇というお店は安くて美味しい」という情報が残る一方、「Aさんから聞いた」という事実は忘れられていきます。最後には、「渋谷にある〇〇というお店は安くて美味しい」という情報が事実だったように思えてくるのです。
あなたも、誰かに聞いたけど誰から聞いたかは忘れたという話をいくつか持っているのではないでしょうか。
LPでもこの効果は利用することができます。当初は商品やサービスへの信頼がなく売れずとも、そこに記載されているメッセージや情報は記憶に残ります。そのため、LPに掲載するメッセージや情報は常に、「正しく」「役に立つ」情報を載せるようにしましょう。
その場でコンバージョンせずとも、時間が経ち情報だけが記憶に残った時、あなたの元へ戻ってきやすくなるでしょう。
7. 3ヒットセオリー
簡単にいうと、広告は最低3回以上接触することが効果的というセオリーです。接触回数によって、以下のように反応が異なります。
1回目の接触:「これは何?」という反応
2回目の接触:「何について語っているの?」という反応
3回目の接触:「あの広告だ!」という反応
4回目以降の接触:3回目と一緒
広告においては、いかに「あの広告だ!」という反応を早く引き出せるかが重要です。そのためには、広告へ接触しやすい状況をサービスを提供する側が用意する必要があります。
LPの場合、LPへの入り口が1つしかないというケースが多くあります。LPへの入り口を多数設け接触頻度を増やすことで、あなたのLPの内容に興味を持ってもらうことができ、最終的にコンバージョンにつながるようになります。
まとめ
以上、LPで売上を上げるために必ず知っておくべき7つの顧客心理です。
- 認知的不協和
- 返報性の法則
- 希少性の原理
- 自尊心仮説
- 心理的財布
- スリーパー効果
- 3ヒットセオリー
この7つの顧客心理に、あなたのLPのCVR・売上が上がらない原因が隠されているかもしれません。価格を見直す前に、サービス内容や訴求文句を見直してみましょう。
競合分析や顧客分析はもちろん大切です。しかし、顧客心理を理解した上で行うとさらに有効なものとなります。この7つの顧客心理を、ぜひあなたの商品・サービスの訴求にお役立ていただければと思います。